4.溶接施工試験の概要

 今回の溶接施工試験の実施にあたり、新日本製鐵(株)より2種類のBT−HT440材の提供をうけ、建築鉄骨の柱×梁接合部の溶接施工性および継手性能の確認試験を実施し、溶接性の比較を行った。
 特に本試験においては、鋼材倶楽部高性能鋼利用技術小委員会の「60キロ高性能鋼溶接施工指針−1993」の溶接施工条件を参考に、普通鋼と同様の溶接施工条件で施工し、継手性能を確認することを基本に試験を実施した。

 試験項目としては、予熱管理の有無を確認するために y形溶接割れ試験、1000kJ/cmを超える大入熱溶接および接近したダイヤフラムの繰り返し大入溶接等による、鋼 材の熱処理効果の変化の度合い、および柱×梁仕口部の各溶接継手性能等の確認を主眼として実施した。

表−1 高性能鋼の機械的性質


表−2 高性能鋼の化学成分、炭素当量および溶接割れ感受性組成



表−3 化学成分(%)


表−4 機械的性質


図−1 試験体形状



5.供試鋼材

 本試験に提供されたSA440U鋼材は、C量を低く抑えCuの析出効果を高めた@BT−HT440(SA440U)-Modと現在建築鋼材として一般に使用されているASA440Uの代表鋼材の2種類である。
 以下にその化学成分(表−3)および機械的性質(表−4)を示す。
6.試験体形状

 試験体は柱主材(BT−HT440)の材質が異なる2種類の試験体を作製し、梁およびダイヤフラムの板厚および材質等は同じ形状のものを双方の試験体に配置した。
 以下その詳細を図−1に示す。

サクラダ技報 No.9